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彼女の基準

内部四戦士のある日の会話。
女の子でおしゃべりー。でも内容はまもうさっていう(笑)
アニメの性格に準じています。
















「うさぎちゃんってさーなんで、星野君の気持ちに気づかなかったのかしら」
ギャラクシアとの戦いが終わってから、それほど経っていないというのに、
いつのまにか元の平凡な日常のペースに戻った4人の戦士は、
クラウンのテーブルを囲んで最近の近況や、学校のこと、クラスのことなど、
たわいのないことを話していた。
うさぎは例によって補修があって遅くなるということもあってか、
話のネタがつきかけたときに、ふと、美奈子が漏らした一言が話の発端だった。



彼女の基準

 

「そうだよねぇ……
 あれだけ、星野君がうさぎちゃんのこと好きだってバレバレだってのに、
 最後に星野君が『おだんごのこと忘れないから』って言ったら、
 『あたしたちずっと友達だよ』だもんな」
「うんうん、ニブイにもほどがあるわよねぇ。ねぇ、亜美ちゃん」
まことの相槌に勢いを得た美奈子が、ふいに亜美に話を持ちかける。
参考書を片手にしていても話はしっかり聞いていたらしく、
亜美は恥ずかしそうに、小さく頷いた。
「そ、そうね……あれはさすがに鈍いというか……
 鈍い以前……の問題のような気がするわよね」
「そーよね!疎い亜美ちゃんですら分かるくらいだってのに、
 なーんでうさぎちゃんは分からなかったのかしら。ふっしぎー」
疎いって……と少し苦笑をにじませた亜美の顔を横目に、
美奈子は目の前にあるポッキーをぱくりと食べる。
「もしかして、分かってて、あえて分からないフリをしたとか?」
まことが腕を後ろにまわして、うーんと考えるように言うと、
美奈子がすかさずジト目でツッコンだ。
「……そんなことがうさぎちゃんに出来ると思う?」
「……無理だよね、やっぱ。美奈子ちゃんじゃないし」
「どおゆう意味よ、まこちゃん!」
「デッドムーンサーカスの時、美奈子ちゃん、敵にフタマタかけてたじゃないか」
「う、痛いところを!」
「あれは……すごかったわよね。私、びっくりしたわ」
「あ、亜美ちゃんまで……そうじゃなくって!
 今はうさぎちゃんの話でしょ!?
 なーんであたしの話になるのよ!」
「フタマタが凄かったなって」
「もーーーーそうじゃなくってぇ!ねぇねぇ、レイちゃん、
 レイちゃんはどう思う?
 うさぎちゃんがあーーーんなに鈍かった理由!」
2人のちょっとばかし冷たい視線から逃げるが如く、
今まで黙り込んでいたレイに美奈子は話を振る。
すると、レイは、目の前にあるジュースのストローを
くるくるとかきまぜながら、言った。
「うさぎが鈍い理由?そんなの、カンタンよ
 要は、衛さんしか見えてないってことでしょ?」
「いや、だからそれは分かるんだけどさ……」
「そうよね。いつも衛さんにべったり、っていうのは分かるんだけど、
 ふつー分かるもんじゃない?
 自分に優しくしてる男の子がいたらさー気があるのかなーって」

「それが分からないのが、うさぎなのよ」

くるくるとまわしていたストローから目を離さずに言い放つレイに、
3人は顔を見合わせる。

「だからね」

すると、まだなんだか分からないという周囲の空気に痺れを切らしたのか、
レイが顔をあげた。
「うさぎにとっては、恋=衛さんってことかしら。
 『恋』っていうものが『衛さん』自体な訳なのよ。
 衛さんに対しての思いとか衛さんからもらう全ての思いが『恋』な訳。
 だから、他の人がどんなに優しくしたって、
 うさぎには『恋』には絶対 見えないのよね。だからだと思うわ」
ビシッといい放つレイに、暫くの無言のあと、3人はほぉっと息を吐いた。
「なるほどなー。衛さんが『恋』そのものって訳か。
 うさぎちゃんらしいね」
「そうね。とっても分かりやすい説明だったわ。
 イコール式がこんなところでも役に立つなんて……」
「って亜美ちゃん、そこかいぃっ。
 それにしても、すごいわね、レイちゃん。そんなことまで分かるなんて……」
美奈子の賞賛の言葉に、レイはピクリと反応すると、
そのままの勢いでストローをぐるんぐるんとまわしはじめた。
「そりゃ わ か る わ よ。
 衛さんがいなけりゃ、やれいないだの寂しいだの、
 長電話さんっざん受けてれば!!
 グチ聞かされてもノロケにしか聞こえないし!!
 あたしだって……あたしだって、
 そんな話聞くばっかりじゃなくて、
 実際になってみたいわよ!!
 そういう人がほしいわよーーーーーっ!!」
「わっわわっレイちゃん落ちついて!!落ち着いて!」
「あわっ泡がすごい!!」
「このままじゃ中身が全部出ちゃうわ!」
烈火のごとく、ストローをまわしつづけるレイに、3人はおろおろと取り囲む。
すると、その3人の後ろの自動ドアが機械音を立てて開いたかと思うと、
話の中心である人物の高い声が店内に響いた。

「あれーみんな、どうしたの?」

「うさぎちゃん……!!」

全く、この子ってばいろんな意味で罪作り……!!
と、3人が思ったのはいうまでもなく。
またレイちゃんのジュースが、泡となってテーブルに吹き零れたのを
全員総出で拭きまくったのは語るまでもない。



落ちてないけど幕。



あとがき(反転)

ということで、四戦士のお話会でしたー。
レイちゃんのあの一言が書きたかったのです(笑)
うさぎちゃん、まもちゃんがいなくて寂しいと、
全員に電話かけまくるようなので、(参照SS2話)
ちょっと設定が違いますが、
まあ、一番仲の良いレイちゃんに一番比重がいくということで
かんべんしたってやってください(笑)

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Comment

無題
  • わっこ
  • URL
  • 2008-09-27 00:03
  • edit
るるく様
初めまして!!突然のメッセージすいません。リンクにある、「つきちきゅ」様から参りました。
小説と漫画・イラストの作品を拝見いたしましたが、どれもすごく素敵で思わず声を上げてしまいました!!特に、私にはセイヤとちびうさを会わせるという発想がなかったので、嬉しい驚きでした♪♪
これからも、遊びに来させてください。

また、実は私もまもうさを中心とした小説を載せたブログサイトを更新中です。まだ始めたばかりで、駄文ばかりではございますが、もしよろしければ、いつか遊びにいらして下さい。
三日月ライト http://blog.goo.ne.jp/moon-revenge
それでは、突然に失礼いたしました。
頑張ってください!!
こちらこそはじめまして!
  • たふあ るるく
  • 2008-10-01 22:54
  • edit
こんにちは。初めまして!
来ていただいてとっても嬉しいです。ありがとうございますっ!!(>v<)v

私の場合は小説……というより
散文くさいですが(苦笑)
素敵といっていただけてとても嬉しいです。
ありがとうございます!!
何故か星野VSちびちゃんがウリになりつつある当サイトですが、
またお時間がありましたら覗きに来ていただけると嬉しいです(^^)

あと、ブログ拝見いたしました!
まもうさサイトさんのお仲間がここにも……!!
うれしすぎて狂喜乱舞しております!
小説も質が高いですねー!
ウチも見習わなければっ;;
これからも楽しみにしています!
お互いがんばりましょうね!
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