ひっくひっく、と小さな女の子の泣き声が聞こえました。
とことこ、と歩いて、ベッドの上に座り込んでいるその子の側によると、
大粒の涙をぽろぽろと零して、泣いている顔が見えたのです。
「どうしたんですか?スモールレディ」
「パパとママが今日はいないの。
だから、一人で寝なくちゃいけないの……
だけど……怖くて…」
いつも元気な弾ける声すらも、大雨みたいに悲しく聞こえる。
そんなに泣かないで。私まで悲しくなってしまいそう。
「泣かないでスモールレディ。
……今日は私も一緒に寝ますから」
「ほんと?」
「ええ。お父様とお母様にお許しをもらってきますわ」
「……うん」
そう私がいうと、スモールレディはほっとした表情で頷きました。
小さな小さな私のマスター。
どうか、貴方がいつも笑顔でいられますように。
fin
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