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昔の言葉と今の現実


ウチではめずらしい(?)、きわめてふつーなまもうさです。
アニメ仕様。












昔の言葉と今の現実




「 『もっとおしとやかにしないと、ボーイフレンドもできないぞ』

……って、まもちゃんに言われたことあるよねぇ~」

彼女が唐突に口に出した言葉は、隣でもくもくと読書に興じていた俺への
彼女なりの牽制だったのだろう。
思わず本のページから視線を彼女に向けると、彼女のイタズラっぽい瞳と目が合った。
「……よく覚えてるな……」
「そりゃ当然ですー。言われてすっごく悲しかったんだからー!」
以前の自分が発した言葉の気恥ずかしさと、彼女のペースに巻き込まれたという自覚から
観念して本を閉じると、
言っている台詞と正反対の少し嬉しそうな彼女の声が耳元をくすぐった。

「……あの時は……その……悪かった……」

昔の俺は振り返ってみると恐ろしいほど幼くて。
つい彼女を見ると、憎まれ口を叩いてしまっていた。
今だからこそ笑い話だけれど、当時はどれだけ傷つけてしまったのだろうかと
ふと思うときがある。
「いーの、いーの。あたしも靴飛ばしたり、テスト飛ばしたり、
まもちゃんに迷惑かけちゃってたんだし」
「あれは確かによくあたってたな……。狙ったかというほどに……」
「あはは。でも、さ」
ぎゅっと彼女が俺の腕に自分の腕を絡めた。
体温が、じわじわと伝わってくる。
「そんなあたしたちが恋人になってるなんて……ほんと、不思議、だよね」
「……そうだな……」
出会ってからいろいろあった。過去の因縁と戦ったり、未来を救ったり。
だけどその中で、2人の心が近づいていったのも、また確かなんだ。

「まさか、できないぞ、と言った相手の彼氏になるとは思わなかったけどな」
「ってことは、あたしはおしとやかになったってこと?」
「それはないな」
俺の言葉に、まもちゃんひっどーい!とみるみる頬を膨らませていく彼女に苦笑しながら、
彼女の額に自分の額をくっつける。
「例えおしとやかじゃなくても、うさこがうさこだから、俺は好きなんだ」



fin


勝手にやってなさい(笑)

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