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君じゃないといけない理由



孤独に光をあててくれたのは。
 

R映画を改めて見返してみて、思ったのは、
なんていうか、衛の孤独っていうのは、
考えてみれば、並大抵なものではないんだな、ということでした。
両親を亡くして、しかも、記憶すら定かでなくなっていて。
自分が何を好きでいたか、何を信じて生きていたのか、
それ以前に、自分自身という一番確固としていないといけないものが
曖昧で不安定でわからないっていうのは
孤独って言葉では表せないほどのものじゃなかったのかなと思うのですよ。
しかもそれが子供のときだから尚更。
映画の序盤にあった、

「ずっと家族なしで一人で暮らしてきたの?」
「そうだよ」


の時の台詞が衛の今までの全てを物語っているなぁと思います。
なんかほんとにこの人一人ぼっちで生きてきたんだなと胸にきました。

「寂しかった?」
「今は寂しくない。うさこが俺の家族だ
 うさこと会うために、俺は一人で待っていた、そんな気がするんだ」


最初は、もうすでにプロポーズの言葉や……!とか思ったものですが、
「恋人」じゃなくて、「家族」って言っているのを見る辺り、、
それだけ、衛にとって「家族」っていうのは憧れというか
欲っしてやまないものだったのでしょうね。

ずっと癒えなかった孤独を、うさぎが包んでくれたというか
受け止めてくれたから、やっと衛は衛らしく生きられるようになったように思います。
だから、衛にとって、うさぎはかけがえのない、
他に変わりはきかない存在なんですよね。
例えうさぎが自分から離れていったとしても、
衛はずっとうさぎのこと思っているくらい、大事なんだなと思うのですよ。

星野と衛の大きな違いは、そこなんですよね。
星野には、仲間がいる。
落ち込んでいたら、親身になって、心配してくれる、
大気と夜天と、火球プリンセスが。
家族といっていいほどの絆のつながりをもっている人たちが。
だから、孤独感を味わっても、けして孤独ではない。

だけど、衛には、誰もいない。

うさぎがいなくては、彼は孤独なんですよね。
うさぎを中心にして、ちびうさがいて、セーラー戦士たちがいて、
一人じゃなくて、賑やかで、
自分もこの世界の一員だと思える。
きっと、大学での友達づきあいとかも、うさぎと会ってから
変わり始めたんじゃないかな、と思います。

そういう描写がアニメシリーズでは、決定的に欠けていたのかな、と、
R映画をみて思いました。

「そうだよ。私がまもちゃんの家族だよ。
これからもずっと、あたしが守ってあげる」

うさぎの衛への思いは凄く深いけど、
それと同じくらい、いやそれ以上に、衛のうさぎへの思いも深いと思います。
依存ではなくて、うさぎが衛のスタート地点。そこから、世界が広がっていって。
不安定だった足元がしっかりとした地に立ったのではないかと、思うのです。

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